今日のなるほどは…
チューリッヒ生命 「終身ガン治療保険プレミアムDX」
を解説していきます!!
※読み終わるまでの目安は5分です。
- 評価★★★☆☆
- おすすめポイント
- ざんねんポイント
- こんな人におすすめ
- まとめ
それではどうぞ♪( ´▽`)
1.評価★★★☆☆
がん保険の中でもかなり人気の高い、こちらの商品。
その理由はほとんどの年齢で「保険料が安い!」ところにあります。
ただ、「安かろう良かろう」はどんなものにも当てはまらないのが世の常…
どういう理由で安いのかをご紹介していきます!
2.おすすめポイント
①抗がん剤に重点をおいた保険
がんには3大治療と呼ばれているものがあります。
「手術」「放射線」「抗がん剤」
みなさんも聞いたことありますか?
「手術」は外科的に取り除くという治療
「放射線」はがんを外からの攻撃で小さくしたり、なくしたりする治療
「抗がん剤」はがんの進行を遅らせたり、なくしたり、術後の転移を防ぐなどお薬による治療
この3つの治療をがんの進行度合い(ステージ)や部位によって使い分けます。
その中でも、今回のチューリッヒ生命のがん保険は「抗がん剤」に着目した保険です。
「抗がん剤」治療はがん罹患患者さんのおよそ7割を超える方が実施されている治療と言われています。
また、がん治療の辛さとしてこの「抗がん剤」による副作用も知られているところかと思います。
そして、がん治療で莫大な費用がかかる原因がこの「抗がん剤」治療でもあります。
チューリッヒ生命の保障内容としては
放射線、抗がん剤、ホルモン剤治療を実施した月ごとに10万円〜30万円
自由診療による抗がん剤、ホルモン剤を実施した場合上記設定金額の2倍
が支払われます。
つまり、抗がん剤の治療を実施すると月ごとに10~30万円を受け取れると言う内容で、治療を継続するためのお金の負担を軽減させてくれます。
では、設定すべき金額はどうしたら良いか?ですが、これは、
「高額療養費制度」
を抑えておくと良いと思います。
詳細は別の記事でご紹介しますが、ご年収によって治療費の上限が設けられる現在の国民健康保険の制度です。
例えば
年収600万円の方なら、<80,100円+(医療費-267,000円)×1%>という計算式に当てはめて計算します。
「医療費がいくらになるかなんて、病気によってわからないじゃん」
確かにそうです。なので、上の式の医療費に100万円を入れてみましょう。
80,100円 + (1,000,000円-267,000円)×1% = 80100円 + 733,000円×1% =87430円
となります。
仮に医療費200万円であった場合も×1%しますので、先ほどの87430円に1万円増えるだけです。
よって、先ほどの年収600万円の方なら、治療費を備える目的として最低でも10万円で設定すると良いと思います。
そして、ここから大事です!
抗がん剤治療をしている想像というのはなかなか難しいと思いますが、ちょっとイメージしてください…
がん治療のために現在の仕事を減らしながら、がん治療に励みます。
抗がん剤治療は副作用の軽いものもあれば、重たいものもある中で
現在の仕事をがん罹患前と同じようにはできなくなる可能性が高いです。
そうした場合、収入が減少、もしくは退社ということになってしまうかもしれません。
また、抗がん剤治療というのは風邪で処方されるお薬とは違い、自分に合うお薬を探すまでに、たくさんのお薬を処方されます。
すぐに効果のあらわれるお薬にたどり着くまで、長い時間がかかる場合があり、その度に、交通費などの細々としたお金がかかります。
ちなみに、お車をお乗りの方は、副作用により車での通院を見合わせる必要が出てくるかもしれません。タクシーや公共交通機関を利用することになります。
果たして、治療費だけを備えておけばお金の不安は無くなったのでしょうか?
私がもし加入するなら、もしくは、私に相談をしてくれた人には上のようなことをイメージしてもらい、金額の設定を検討してもらいます。
治療費 + 収入減少分の補填 + 交通費 = 保障額
こんな考え方はいかがでしょうか?
ただ、治療費ははっきりわかりますが、収入の補填や交通費ははっきりはわかりませんので、みなさんの裁量で決めてあげてください。
②自由診療にも対応した保障
日本で未承認の抗がん剤を使用したり、認められている部位以外のがんに対して抗がん剤を使用した場合には、
保険診療の3割負担とはならず、自由診療で全額自己負担となります。
なので、先ほどの高額療養費制度などは使えません。医療費の100万円なら、100万円が全額自己負担です。
そのような場合にチューリッヒ生命のがん保険は設定した金額の倍額を支払ってくれます。
10万円/月で設定していたら、20万円を受け取ります。30万円/月であれば、60万円です。
金額としては足りない可能性が高いですが、治療を選択した場合には足しにはなると思いますし、給付金を受け取ることができるということで、治療の選択に対して背中を押してくれるということもあります。
私が知る限り、終身保障のがん保険で、自由診療に対して保障してくれる保険はチューリッヒ生命のがん保険くらいではないかと思います。
③がん診断特約が上皮内がんも対象
抗がん剤治療に対する保障と合わせて持っておきたいのが、診断時にまとまったお金を受け取る保障。
こちらの診断特約は「上皮内がん(ステージ0)」も対象です。
上皮内がんとは特に女性に多い軽度のがんですので、保障されてるのは安心できますね!
ただし給付は2年に1回となりますので、毎年ではありません。
上皮内がんも保障されるのはパンフレットやWEBサイト上では、あまりはっきり書かれていませんのでもっと強調してもいいと思うんですけどね。
3.ざんねんポイント
①保険料払込免除が悪性がんに限る
がん診断特約は上皮内がんを含みますが、
払込免除は上皮内がんを含みません!!
何でもかんでも保障しろとは言わないですが、「こっちはOKでこっちはNG」みたいな区別はなるべくして欲しくないです…。
加入していた人が、がっかりしてしまうような区別はあまり設けないで欲しいですね。
上皮内がんも免除の対象にすると、保険料が上がってしまうんでしょうけど、せめて含めるか含めないかをお客さまが選択できるようになるといいなと思います。
②抗がん剤治療が主契約
保険には、
主契約と特約
という違いがあります。
木に例えると、
主契約が幹で特約が枝のようなものです。
枝を切り落としても、幹が残りますが、
幹を切り落とすと枝もいっしょに切り落とされちゃいます。
今回の主契約は抗がん剤治療です。
仮に今後将来的に抗がん剤に代わる画期的な治療法が発見され、抗がん剤を使わないがん治療が進んだとしたら…
このがん保険は使えなくなってしまうかもしれません。
「がん診断特約だけ残して、抗がん剤治療だけ残せばいいのでは?」
ということができない訳ですね。
やはり、がん保険の王道は
「がんですね」と医者に診断された時点で、まとまったお金を受け取る診断一時金です。
抗がん剤が使われなくなっても、新しい治療法ができたとしても、診断は必ずあるはずです。
ここは、この保険の悩みとして付き纏います。
4.こんな人におすすめ
すでに優秀ながん保険に入ってる方の上乗せがいいでしょう!
先でご紹介したように、がん保険の王道として、診断給付金タイプのがん保険に既に加入中の方が、充実させるための上乗せとして加入するのは、とてもいいと思います。
例えば、アフラックなども、抗がん剤特約を付け足しませんか?
という案内を受け取られた方もいらっしゃると思います。
基本的には同じ保障内容ですが、アフラックは
1.保険期間が終身ではなく定期(保険料が数年ごとに上がります)
2.自由診療は保障対象外
となっているため、保険会社こそ一つにまとまりませんが、分けた方がメリットあります。
チューリッヒ生命のがん保険は
先発ばりばりというより、ピンチヒッターでいい活躍するという具合でしょうか?
5.まとめ
使い方を考えればすごく優秀な保険です。
例えば、
現役で働いてる間の上乗せとして…
子どもが独り立ちする間の上乗せとして…
そんな形で加入しておいて、保険期間が終身なので、「やっぱりずっと続けておこう」という方針転換もできます。
人の気持ちは変わりやすいですからね。
ただ、やっぱり、診断給付金と保険料免除の用件は上皮内がんで揃えて欲しかった!!
なるほけ先生はこういう区別がどうも苦手ですので星は3つです。
皆さんのご意見ご感想をお待ちしてます。